こんにちは!はたらく栄養の「ようこ」です!
朝起きたら、むくみで顔がパンパンだったりブーツが履けないという体験はありませんか?原因はカリウム不足によるものかもしれません。カリウムは私たちの体に2gほどあるミネラルで、主に腎臓で働いています。今回はカリウムがもたらす肌への影響についてご紹介します。さっそく見ていきましょう。
INDEX
積極的に摂りたい!カリウムがお肌に効果あるって本当?
カリウムは5大栄養素のなかのミネラルの一種で、野菜や果物に多く含まれます。ミネラルは微量栄養素とよばれ、体の調子を整える大切な栄養素です。カリウムには体の塩分と水分のバランスを整えたり、利尿作用があります。この作用は、高血圧予防や体に溜まった老廃物の排泄によるむくみ解消などが期待できます。
この効果は肌へも影響し、細胞の水分量を保持する働きがあります。これにより、肌の潤いやハリ、弾力を持たせる効果があります。
カリウムがお肌にもたらす効果3つ
体は浸透圧という、細胞の塩分と水分のバランスを保って生きています。浸透圧のバランスが崩れ、体の水分が多くなるとむくみになったり、少なすぎると乾燥やしわ、たるみなど肌へも影響します。カリウムには、この浸透圧を調節する作用があり肌を正常に保ってくれるのです。
1|むくみ解消
朝起きて、顔がむくんでいたら気分が沈んでしまいます。むくみの原因は、血液中や細胞内の塩分と水分のバランスが崩れることで起こります。味の濃い食事だったり、水分を摂りすぎてしまうと血液の量が増加します。心臓は体中に血液を送り込むため、たくさん働きますが水分の量が多すぎると血流が遅くなり、体に溜まりむくみとなります。
また、老廃物も流れにくくなっているため、肌がくすんだりもします。そこでカリウムを摂取すると、余分な水分を排出する働きによりむくみが解消できるのです。またカリウム以外にも、足の付け根やひざの裏などをマッサージするとリンパや血流が良くなります。老廃物をしっかり出してむくみに負けないようにしましょう。
2|肌荒れ改善
冬は夏に比べると、水分補給をする機会が少なくなります。体に十分な水分がないと、血流が遅くなり、老廃物の排出ができず肌荒れを引き起こしてしまいます。これには水分補給のほかにカリウムを摂取し、血流を良くすると肌荒れが改善できます。
カリウムを多く含む飲み物は水やお茶、野菜ジュースなどたくさんあります。こまめに水分補給をして、カリウム不足にならないようにしましょう。
3|乾燥肌対策
人の体は約60%が水分でできています。年齢とともに水分量は減っていきますが、保湿はスキンケアだけという方もいるのではないでしょうか?肌の水分量が減り乾燥が進んでいくと、スキンケアだけでは間に合いません。そこでしっかり、体の内側からケアすることも大切です。
カリウムには水分を保持する働きがあるため、乾燥肌の改善や肌にハリや弾力を与え潤いをキープすることが期待できます。
カリウムの効果まとめ
- むくみ解消
- 肌荒れ改善
- 乾燥肌対策
肌への効果を高めるカリウムを摂取するときのポイント
カリウムの持つ効果が分かったところで、次に摂取するときのポイントをご説明します。体に良いといっても1日の摂取量や摂取するタイミングが違えば、十分に効果が得られないことがあります。しっかりカリウムの効果を引き出し、美肌へとつなげましょう。
1|一日の摂取量
カリウムの摂取量は1日成人男性で3000㎎以上、成人女性で2600㎎以上を目標にすることとされています。カリウムは野菜や果物に豊富に含まれているため、通常の食生活では不足することはありません。しかし、嘔吐や下痢などを起こすと低カリウム血症になり、脱力感や食欲不振などの症状があらわれます。
また、低カリウム血症はトレーニングや夏バテなど汗をかくことでも起こります。のどが乾いたら我慢をせずにしっかり水分補給をしましょう。
2|摂取するタイミング
食品で摂る場合、カリウムは朝に摂るのがおすすめです。日中は立ち仕事やデスクワークなどで血流が滞りやすく、むくむ原因になります。そこで朝食に野菜やフルーツを摂ると、カリウムの効果が期待できます。時間がないときはスムージーにすると、消化吸収が良いですよ。
サプリメントで摂る場合、カリウムに限らず食後30分以内に飲むようにしましょう。食後は胃が活発に動いているため、栄養素の吸収がしやすくなっています。また、1日3粒など表示されていたら、朝昼夕の3回に分けて飲むと、カリウムの効果が持続されます。
1日分の量を1回で服用すると、余分なカリウムが排泄され、十分な効果が期待できないのです。またコーヒーや牛乳などは、サプリメントの吸収を阻害することもあります。そのため水かぬるま湯で飲むのがよいとされます。
3|カリウムを多く含む食材
カリウムは野菜や果物に多く含まれ、1日の摂取量を食事でも補うことができます。下記に食材100g当たりの含有量で普段から使いやすいをご紹介します。
- アボカド…720㎎
- ひきわり納豆…700㎎
- ほうれん草…690㎎
- 里芋…560㎎
- モロヘイヤ…530㎎
- 鶏ささみ…420㎎
- 干しエビ…740㎎
カリウムは水に溶けやすいため、生で食べることをおすすめします。ほうれん草やモロヘイヤを茹でるときはサッと茹でるか、レンジで蒸すなど工夫をするとよいです。
カリウムを効率よく摂取する方法
次に効率よく摂取する方法をご説明します。また、摂りすぎによる副作用も併せて解説していきます。
1|サプリメントでカリウムを摂取する
忙しい方や生活が不規則な方にはサプリメントがおすすめです。サプリメントを活用するときは、表示されている含有量やほかにどんな栄養素が配合されているかを見るとよいです。1日の摂取量は男性で3000㎎以上、女性で2600㎎以上とされているため、これに合った量なのかを確認しましょう。
また、ほかにもサプリメントを服用している場合、カリウムのサプリメントに配合されている栄養素が1日の摂取量を超えないかを見ましょう。
2|基礎化粧品でカリウムを摂取する
カリウムは化粧品から摂取するというより、食品やサプリメントからカリウムを摂取し、肌の水分保持をさせるという使い方が多いようです。カリウムの効果を補うために、コラーゲンやヒアルロン酸などの保湿成分の配合された化粧水を使うと、肌にハリや弾力を持たせることが期待できます。
3|副作用
サプリメントを活用したとき、怖いのが過剰症による高カリウム血症です。高カリウム血症は悪心、嘔吐、脱力感などの症状があらわれます。カリウムは腎臓で処理され尿中に排泄されますが、腎臓に障害があったりカリウムを摂りすぎたりすると、腎臓の機能が追い付かずカリウムが体に溜まってしまいます。
また、サプリメント以外に甘草(カンゾウ)という植物の成分が入った漢方薬や利尿薬を服用している方も注意が必要です。これらには、カリウムの排泄を促す作用があるため低カリウム血症を起こすこともあります。服用している薬があれば、必ず医師と相談しましょう。
体の潤いをキープし、乾燥肌対策をしよう!
カリウムは体の水分量を調節する働きは、むくみや肌荒れ、乾燥肌にも関係していることが分かりました。しかし、低血圧の方がカリウムを摂取するには注意が必要です。カリウムの利尿作用により血圧をあげる作用の塩分を排出してしまいます。摂りすぎに注意しながら、美肌づくりにぜひ食生活にとり入れてみてはいかがでしょうか?